賭けるものは繰り返しの日常と大切な時間。
仮眠や楽しみの読書を削ってでも欲しい「変動」と「熱」…
ソレをくれる人間をずっと探しているが…
中々見つからないのが現実。
ゲイリー・ビアッジ…
彼で担当者もついに10人目だ…たしか…
今までの担当者ときたら見た目もぱっとしない上に
性格もフツー過ぎていて一緒に居てもつまらなかったわけだ。
どうやら彼、ゲイリー・ビアッジは何かが違うと感じた…
俺の勘は良くあたる。
…根拠はない、けど自身はある。
時間が許す限り彼と居よう、と決めた…勝手に。
ココまで気になるのだから…
何か、何か…見つけられるはず、掴めるはず。
ハワードが自問自答しながら、ぼんやりしているのを眺めるように見ている担当者。
担当者、ゲイリーはハワードが遠い世界へ行ってしまっていると思ったのか…
ハワードの前で手をヒラヒラさせたり
顔を覗き込んだり…と
一応、心配をしている素振をしていたが、小声で「あきた」と…
彼の声で我に戻ったハワードが見たのはゲイリーの大あくびだった…
よりにもよって初めて彼から貰った言葉が
『あきた』とはな------------------------
続く。